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新入社員が知っておくべき税金の話「給与明細編」

新社会人になっていただく初めてのお給料。

給与明細をよく見ると、いろいろと引かれている項目がありますね。

社会人1年目のビジネスパーソンは以下の税金について知識を備えておきましょう。

 

所得税

これはその名の通り、「所得」に対してかけられる税金です。

「所得」とは「収入」から「経費」を引いたものですから、サラリーマンの場合は経費という概念がありませんので、基本的には「収入=所得」になります。

この所得が多ければ多いほど、納税額が高くなる「累進課税制度」を採用しています。

 

会社は給与支払時に「源泉徴収」を行い、所得税をあらかじめ差し引いた額を従業員に支払います。

 

「源泉徴収」とは?

あらかじめ給料から税金を差し引いて本人のかわりに納める制度です。

これがないと、いちいち個人で国に所得を申告しなければならず、申告する方もされる方も時間や手間がかかりかなり面倒ですね。

そこで、「会社がざっくり計算して代わりに払っておくよ!」というのが源泉徴収制度です。

 

ざっくりと計算して引いたので、年末最後の給料をわたすときに1年間の正確な税金を計算して、余計に引いていた税金を返してくれることになっています。

これを「年末調整」といいます。

もちろん、払い過ぎで戻ってくることもあれば、支払いが足らずに追加納税する場合もあります(副業などしていなければ、だいたい戻ってきますね)。

 

社会保険料

日本の社会保障制度のもと、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが引かれます。

上記の3つで、給与額の約13%が引かれますので、新入社員にとってはけっこう重いですね。

一般的なイメージとしては「税金が高い」と思われているかもしませんが、実はこの社会保険料のほうが額面が大きいです。

住民税

社会人2年目の「あるある」として、「給与明細を見てみたら、去年よりも給料が下がってた!」というミニサプライズが起こります。

1年間、あんなに頑張って勤めてきたのに給料が下がるなんて…と嘆くことなかれ。

明細をよく見てください。

去年までは引かれていなかった控除項目があるはずです。

そう、「住民税」です。

 

住民税は前年度分の給与に対してかかる税金です。

そのため、前年に収入のない社会人1年目に住民税がかかることはなく、2年目から発生するわけですね。

 

なお、「住民税は住んでいる場所によって違うらしい。田舎は住民税が安いとか…」という“都市伝説”のようなものがまことしやかにささやかれていることがありますが、これは事実ではありません。

住民税は所得に対して一律10%ですので、住んでいる場所は関係ありません。

 

社会人として、給与明細の振込金額ばかり見るのではなく、その他の項目についてもしっかり内容を理解しましょう。

これら「控除項目」について理解を深めることで、余計な税金を払わずに済むこともあります。

このあたりについては、また別の機会で詳しく書きたいと思います。