現在、日本の通信事業は大手3社が国内通信回線の90%のシェアを占めています。
そして残り10%の回線を格安SIM会社が分け合っているという状況です。
これは世界的にもずいぶん偏った数字を示しており、海外では格安SIMが60%、大手キャリアが40%という比率が標準的です。
日本政府はこの比率を50%:50%にして、競争を働かせていきたいという方針を示しています。
私は3年前に大手キャリアから格安SIMに乗り換えていますが、この選択を心の底から良かったと思っており、むしろ「もっと早く格安SIMにしておけばよかった」との後悔が強いくらいです。
もしこの記事を読んでいるあなたが、未だに大手キャリアで月に1万円以上の料金を払っている…というのであれば、今すぐ格安SIMに乗り換えることをおススメます。
とはいえ大手キャリアというブランドに守られてきた人にとって「格安SIM」という名の実態がよく見えないキャリアに乗り換えるのは不安がつきまとうのは当然です。
実際に私が乗り換える際も、格安SIMについての知識が乏しかったせいで、なかなか乗り換えに踏み切ることができませんでした。
しかしいま振り返れば、それは「乗り換える勇気がなかった」、というよりも「乗り換えるための正しい知識がなかった」からでした。
ここで、格安SIMへの乗り換えをためらう人の「よくある不安」を解消していきます。
格安SIMへの不安①「通信速度って大丈夫?」
格安SIMは基本的に大手キャリアの回線を利用していますが、使っている領域が大手とは異なります。
よって、回線速度については場所。時間帯。混雑状況によって回線速度が遅くなることがあります。
しかし、これは格安SIMだから、というわけではなく大手キャリアだとしても同じことが言えます。
「乗り合いバス」により多くのお客さんが乗れば、それだけ運行はゆっくりになりますよね。
スペースが決まっているオフィスに急な来訪者が多数訪れたら一時的にパンクしますよね。
これは大手キャリアであっても同じことなので、通信回線を利用する場所、時間帯から考えて不自由がないかどうかを考えるべきでしょう。
一般的には会社員のお昼休みにあたる12時~13時頃、帰宅時間にあたる夕方の時間帯がピークタイムと言われています。
逆に言えば、その時間帯にスマホを使うような生活スタイルでなければ何の問題もないということですね。
格安SIMへの不安②「乗り換えは違約金が発生する」
大手キャリアによくある、俗に言う「2年縛り」による違約金ですね。
「違約金を払うと高くつく」という刷り込みがこの発想の前提にあります。
でも、よく考えてみてくださいね。
格安SIMにすることで月々の通信料が50%以上減額するわけですから、ほんの数か月で元が取れます。
今どきの格安SIM業者のホームページには「このタイミングでの乗り換えがベストか」を判定する親切機能もあったりしますので、ぜひ試算してみてください。
(私は違約金を払ってでも乗り換えたほうが長期的に恩恵があると判断して乗り換え、数か月で違約金分をペイしました)
格安SIMへの不安③「料金が安すぎで大丈夫か」
「格安」というキーワードには警戒感を覚える人も少なからずいます。
いわゆる「安かろう悪かろう」の発想で、乗り換えた結果、損をするのではないかという恐怖感のようなものがあるわけです。
ではどうして大手キャリアの通信料は当たり前のように1万円近く、またはそれ以上になるのでしょうか。
その理由は2つ。
①膨大な広告宣伝費 と ②端末代金
華やかなタレントを使ってCMを流し、広告宣伝にガンガンお金をかければそれを回収する必要があります。一方、格安SIMは(最近はそうでもありませんが)広告宣伝にやたらとお金をかけず、基本口コミです。
また、大手キャリアだと最新のiPhoneなどを取り扱い、セットで売り出すことで端末代を安く見せることができます。
そして端末代金を払い終わる「2年」という期間を設けて顧客の囲い込みを図るわけですね。
格安SIMは余計なコストをかけておらず、料金プランが非常にシンプルなので年間の支出が計算しやすい。
また、基本的には余計な「縛り」のないので自分のタイミングでキャリア変更が可能です。
今や時代は「SIMフリー端末」が基本。
キャリア端末でもSIMロック解除が原則となりました。
なお、格安SIMを考えるときは、この「端末代」についても一考する必要があります。
iPhone、高いですよね。
ここ最近は値段が下がってきているとはいえ、端末に10万近くかけるのはなかなか厳しい…という人が多いのではないでしょうか。
かく言う私もiPhone信者ではありますが、それでも端末を買うときは相当に勇気が必要です(ここは勇気です)。
近年はiPhone以外でも安くて非常に優秀な端末が登場してきていますので、そちらも検討してみてはいかがでしょうか。